《管理人の独り言》
今回は平昌パラリンピックの代表選手、上原大祐さんに講師を務めていただきました(^^)/
「人生とは―」というご質問に対して、『今まで自分のために使ってきた人生でした。
これからは子どもたちの未来のために使う人生にしたい。』とおっしゃった大祐さん。
アスリートとして、障害を持つ一人の人間として、そして未来を良くするプロデューサーとして様々なお話を聞かせていただきました。
とにかく明るく、パワフルな大祐さんは“課題”を楽しむ超ポジティブな方でした^^
人それぞれ立場によって課題が違う。課題を見つけたとき「何かを変えられるチャンスだ!!」と思いワクワクする。
障害を持っている私だから出来ること、見つけられる課題がある。
周りと同じ、あることが当たり前で生まれ育ってきたわたしは上手くいかないとき、思い通りにならないとき、環境や人のせいにして変わるための努力を怠ってきたなと反省しました。
きっと底抜けに明るい大祐さんにも、想像もできない困難や試練があったと思います。
その時に環境や人のせいにするのではなく、周りからのサポートの温かさを素直に受け止め感謝し、そして自分だからできることに一生懸命取り組んでいる。
その思考や前向きな姿勢、行動力から、人としての本当の強さを学ばせていただきました。
今回は参加者にコーチングシリーズの講師お三方、そして4月講師が揃うというスペシャルすぎる会となり、笑いあり、涙ありのとても濃厚な一日でした。皆さま、本当にありがとうございました!!
3月9日開幕!平昌パラリンピック!!
まずは3月10日15時30分~韓国戦、テレビに噛り付いて応援したいと思います☆
《管理人Memo》
マスコミや企業、行政の皆さんと接する中で、2020年がゴールと思っているように感じる部分があり、危機感を持っている。
東京オリンピック・パラリンピックに向けて、今まで注目されていなかったパラリンピック競技にメディアが一気に集まってきている。
バンクーバーパラリンピックで銀メダルを獲得したときでも、10人(取材陣が)集まるかどうかだったのが、先日長野で行われた国内大会に100人を超える取材陣が集まった!
→2020年が終わってしまったら、パラリンピックはどうなってしまうのか?その後も注目してくれるの?支援を続けてくれるの??
◆2020年がスタートになるためには、一体どんなことをしていけばよいか。
課題って楽しい
足がないことで感じる課題、その立場にいるから感じる課題、人それぞれ課題は違う。
課題(問題)を感じたとき“何かを変えられるチャンス”をもらったとポジティブに捉える。
パラリンピックの良さ
・家族のマインドを変えられる。
障害を持って生まれた子どもの親御さんは、子どもに対して「こんな風(身体)に産んで、ごめんね」という感情を持たれていることが多い。ところが、その子どもがパラリンピックの舞台で活躍する姿を見て“ごめんね”から“誇れるわが子”に変わる。
・本人のマインドを変えられる。
障害を持ったことで様々なことを諦めなくてはいけないと思っていた人が「自分にも出来る、叶えられる」と挑戦することを可能にしたのがパラスポーツである。
チーム力とは
強いチームには自信と信頼がある。「してあげた」ではなく、互いに相手を思いやり「してあげたい」という気持ちを持っている。
「してあげたのに」と見返りを求めているうちは、信頼感が形成されておらず、本当の意味でチームになれていない。
家族関係、友人関係、あらゆる人間関係でも同様のことが言える。
メンバーには何でも万能にできるジェネラリストが求められがちだが、それぞれの個性や得意な部分を認め合い、最終的にスペシャリストメンバーの集まるジェネラルチームこそ、真の強いチームになる。
パラスポーツ
パラスポーツは目・耳・足などをOFFにしてやることから“OFFスポーツ”とも呼んでいる。
障害者にしか出来ないスポーツではなく、健常者を含めた誰もが出来るスポーツである。
「無理」×アイディア=可能
固定概念で「無理」と思っていることにアイディアを加えることで可能に変える。
子どもたちに「出来ない」と決め付けさせることをしたくない。
意外なことに障害に対して一番の差別者は親御さんであることが多い。
「うちの子には出来ない」と決め付け経験させない。しかし、子どもたちは「出来る」経験を通して、自信をつけ、たくさんの可能性に気がつくことが出来る。
誰でも出来るサポート
あらゆるものをバリアフリーにしてしまうと、何でも一人で出来てしまうのでコミュニケーションが生まれない。
バリアがあることで助け合い、コミュニケーションが生まれる。
段差をなくすことや車椅子を押してあげることなど、環境を変えるだけがサポートではない。
「あちらに行くとエレベーターがありますよ」「スロープがありますよ」と一言、声を掛けることも十分なサポートである。
ソフトから生まれるハード
・多目的トイレの鏡が、健常者用トイレの鏡より取り付け位置が高い。車椅子に乗って鏡を見ると、自分の姿が見えない。
つくった人は鏡の高さが適正でないことに気がついていない。
・車椅子用の駐車スペースにポールが置いてある。健常者が駐車しないようにという配慮だが、ポールがあることで利用したくてもすぐに利用できない。車椅子に乗っている人には付添いの人がいるという間違ったイメージを持っている。
・車椅子用駐車場はお店(施設)の入口から近い場所にあるのが良いというイメージを持っている人が多いが、距離よりも重要とすべきなのは車椅子を上げ下げするための広いスペースである。
⇒これらは、人の配慮(ソフト)から生まれる障害(ハード)である。
障害となっていることに気がついていない、どこか他人事でファンタジーの世界になっている。
ファンタジーではなく、リアルに変えていきたい。
ニッチではなくBIG(マス)
一人が欲しいもの(必要とするもの)を作ると、最終的にはみんなに便利なものが出来る。
障害者を起点に何かビジネスをするとニッチだから儲からないと思われがちだが、実はそんなことはない。
障害者が使い易いと思うものは、みんなが使い易いものである。
『障害を持っていても生きやすい世の中だったら、世の中は今よりもっと良くなるはずである。』
《セミナー・懇親会風景》
《参加者みなさまのご感想》
・本当に良かったです。絶対積極の姿勢とユーモアにより勇気をもらいました。自分に出来ることで協力したいと思いました。
・知らない世界の栄光も葛藤も色々と聞かせていただき、とても勉強になりました。障害者の視点から世の中を改善したら、社会がうんと良くなるような気がしました。
・感動しました!ありがとうございます。“手伝おうか・手伝って”のコミュニケーションが組織マネジメントで必要なことだと改めて気づきました。
・自分の経験していないモノはなかなか気づけないということを再認識させていただきました。健常者の想像する障害者の世界と、実際の障害者の世界は違うということをゲーム(スポGOMI)を通して伝えるなどすごく素敵な活動だと思いました。
※たくさんの中のほんの一部になりますが、いただいた感想を掲載させていただきました。本当にありがとうございました。
《古賀Facebookより》
【第35回報告】
昨日のAT-1には、平昌パラリンピックへの出発を来週に控える現役のパラリンピアンである上原大祐先生にお越しいただき、『2020年はゴールではなく、スタートだ。〜障害があるからこそ、楽しい〜』と題してとても素晴らしい講演をいただきました。
60分強の講演だったのですが、笑いあり、涙ありのものすごく深イイ話でした(≧∇≦)
たくさんの印象に残るお話をいただいたのですが、私が一番感動したのは「パラリンピックの良さ」の話。
障害のある子供をお持ちのお母さんは、子供に対して「こんな風に生んでしまってごめんね」という感情を持たれている方が多いそうです。
ところが、その子供がパラリンピックで活躍することによって「ごめんね」が「誇らしい」に変わる。
2010年バンクーバーオリンピックの準決勝、上原選手の決勝点によってカナダに歴史的な勝利を挙げた際も、観客席にいた母の鈴子さんが誰よりも泣いていたそうです。
余談ですが、親友の画家の男が障害を持った子供達の絵をアートにして個展で販売しているのですが、そちらの親御さんも絵が売れた時には同じような想いを抱かれると言っていました。
他にもたくさんの学びや気づきがありました。
・課題って楽しい。その人のその立場だからこその課題が必ずあり、それは何かを変えられるチャンスである。
・強いチームには自信と信頼がある。見返りを求める「してあげた」ではなく、サポートや支援に繋がる「してあげたい」の感情をお互いに抱いている。
・スペシャリストが集まったジェネラルチームが最も強い。
・無理 × アイデア = 可能!
・パラスポーツは、健常者も含めて誰もがやれるスポーツ。"目"や"耳"や"足"などの何かをOFFにしてやる「OFF Sports」とも呼んでいる。
・障害は事実であって個性ではない。
・昨今話題の"差別"問題によって「障がい」と書くことで、視覚障害者のための読み上げソフトに誤読を誘発していたり、 いろいろな所で問題が出ている。
・ライターもストローも元々は障害者のために開発された。障害者にとって使い易いモノは、みんなにとって使い易いモノである。
・2020年はゴールではなくあくまでもスタートである。パラスポーツをイベント化ではなく日常化していきたい。
書き出せばきりがないのでこの辺にしておきます(笑)
障害を持った彼だからこそ言える、力強い言葉もたくさん頂きました。
バンクーバーの銀メダルもお持ちいただき、参加者の皆さんも触ったり写真を撮ったりさせてもらいました。
さすがパラリンピックのメダルらしく、裏には点字が刻まれています。そしてズッシリ重い。
表の模様は、チーム全員分を合わせると上原選手が持っている布の柄になるようで、これはカナダの先住民の方の伝統工芸品とのこと。
なかなか粋な演出ですよね。
対談も懇親会もとっても盛り上がりました。
もちろん彼の明るく超ポジティブなお人柄に寄るところが一番なのですが、昨日はなんと2年前のコーチング3部作の講師(吉武さん、日比さん、岩崎さん)が揃い踏みで、スポーツ学やアスリート論からコーチングや心理学、そして精神世界まで、幅広い議論が展開されてとても濃厚なAT-1となりました(笑)
平昌パラリンピックに向けて出発一週間前、しかも合宿中というスケジュールにも関わらず駆けつけてくださった上原先生、そしてお足元の悪い中にご参加くださった皆様、昨日は本当にありがとうございました!!
パラアイスホッケーの初戦は3/10(土)15:30の韓国戦。この初戦がものすごく重要で、ここで勝てればメダル獲得の可能性が大きく広がるようです。ぜひ、みんなで応援しましょう!!!
来月は3/20(火)にシンガーソングライターの平松愛理さんを迎えてトークライブ&対談を行います。
詳細はまたご案内しますが、原宿にて16時開始を予定しておりますのでたくさんの方のご参加をお待ちしております!!
ANNOUNCEMENT
古賀Facebookより
【第35回AT-1告知】
エンジェル寺子屋一番館(AT-1)、第35回の募集を開始します!
開催日は2月22日(木)で、講師には現役のパラリンピアンである上原大祐先生にお越しいただきます!
上原さんはなんと、来たる3/9に開幕する平昌パラリンピック、パラアイスホッケーの日本代表選手なんです(^O^)
2014年に一度は引退されているのですが2017年に現役復帰し、この度3度目のパラリンピックに臨まれます。
そして実は、NECの社員さんでもあります(*^^*)
正直私も、上原さんと知り合うまではこの競技のことをほとんど知らなかったのですが、ウィキ先生による解説は以下の通りです。
パラアイスホッケー(英語:Para ice hockey)、別名アイススレッジホッケーは、下半身に障害を持つ者がアイスホッケーを行なえるように改良された障害者スポーツで、スレッジと呼ばれる専用の橇に乗り、両手にスティックを持って競技する。
アイスホッケー同様、氷上の格闘技と呼ばれる。
下記の自己紹介にもあります通り、日本チームは2010年のバンクーバーパラリンピックにおいてなんと銀メダルを獲得されています!!
最近は少し苦戦されているようですが、、、
ちょっと風変わり(笑)なこの写真(ご本人曰く"変態写真")でもお分かりの通り、彼は生まれつき足が不自由なんですが上半身の筋肉がものすごく、両手で逆立ちしたまま階段を上り下りしたりもできるんです(≧∇≦)
それでいて、性格はとにかく明るくて優しい。
普通にしゃべっている時もいつも周りを気遣ってくれるのですが、お酒が入るとその盛り上げ方は天下一品!
2/22は本番直前なので懇親会でお酒を飲まれるかどうか微妙ですが、もし飲まれた場合は乞うご期待ですよ(笑)
今回は、そんな上原先生に『2020年はゴールではなく、スタートだ。
〜障害があるからこそ、楽しい〜』と題してご講演いただきます。
なお今回の会費は10,000円としておりますが、これは全額「特定非営利活動法人ディーシップスミニ」に寄付し、平昌パラリンピックを含めた今後の上原さんの活動支援のために使わせていただきます。
この日の懇親会はパラリンピックの壮行会も兼ねて行いたいと思いますので、ぜひ懇親会までご参加ください!