終了致しました。
たくさんのご参加ありがとうございました。

ベスト&ロングセラーをつくり、海外でもヒットさせる経営

2017年6月22日 (木) 14:30~
【第27回】講師:植木 宣隆 先生

ANNOUNCEMENT

古賀Facebookより

【第27回AT-1告知】
エンジェル寺子屋一番館(AT-1)、第27回の募集を開始します!
次回は6月22日(木)で、講師には株式会社サンマーク出版の植木宣隆社長にお越しいただきます!

実は植木社長とのお付き合いは結構古く、2009年にとある勉強会で知り合いました。
その名もズバリ、富裕層ビジネス研究会(笑)
この勉強会ではたくさんの方に知り合ったのですが、未だにお付き合いが続いているのは植木社長、主宰者の小林さんを含めてごく僅かです(>_<)

サンマーク出版と言えば、本好きでない方でもほとんどの方がご存じの出版社。
他社とは違う独自の世界観をお持ちで、特に経営や自己啓発関連にとても強いと個人的には感じてます。
植木さんは2002年からそちらの社長を務められており、皆さんご存じの稲盛和夫さんの本も多数手がけられています。

今回はそんな植木社長にお越しいただき『ベスト&ロングセラーをつくり、海外でもヒットさせる経営』と題して、出版という切り口から存分に経営を語っていただく予定です!
植木社長は、とても暖かいお人柄と激アツの情熱を併せ持った経営者なので、ご自身の体験談も含めて非常に興味深い話が聞けるのではないかと私も今からワクワクしてます(^o^)
稲盛さんの編集秘話なんかも聞けるかもしれないので、盛和塾生は元より稲盛さんを尊敬される経営者の方は必聴ですね(*^^*)

SEMINAR REPORT

セミナー議事録

《管理人の独り言》

今回はサンマーク出版・植木社長を講師にお招きし、『出版業界』についてお話をしていただきましたが、大ヒット書籍の要素、社長の信念、経営について、社員に対して、採用についてなど等、どのお話も出版業界に限ったことではなくアンケートにも「沢山の学びがあった」という嬉しいお声が多く書かれておりました。

『天地自然の理に学ぶ』
“物事の源となっているものを大切にする”ことが全てに繋がっていることを植木社長のお話から学ばせていただきました。
そして、植木社長がどれだけ素晴らしい人格をお持ちであるかということも近くで感じることができ、改めてAT-1事務局させていただいていることが、どれだけ幸せで貴重な経験であるかを感じておりました。

懇親会は植木社長のチャーミングな一面や、やんちゃをしていた時のお話なども聞くことが出来まして、セミナー以上の熱量だったように思います(^^)
この場に集まってくださる素敵な皆さまのおかげで、植木社長もとても楽しく過ごしていただけたようでした。本当にありがとうございました!
やはりAT-1はセミナーと懇親会のセットでの参加がおススメです♪

《管理人MEMO》

サンマーク出版の前身である㈱教育研究社に編集者として入社し、その後、編集長・役員を経て2002年に社長に就任。
編集者として、また経営者として7冊の単行本がミリオンセラーになった。

■サンマーク出版から生まれたベスト&ロングセラー
1.幸運にも、21年で7冊の単行本ミリオンセラーに恵まれる
2.生き方や、人の心と身体に関係したベストセラーが多い
3.著者の「本然」と編集者の「本然」を大事にして、「一点集中」で成果を上げる

■大ヒット書籍に共通する要素とは?
1.驚きを生むタイトルになっている
2.読者は心と体の癒し、健康を求めている
→読者カードを読んで、色々な悩みを抱えている人が多いことに気づいた。生きづらい人生を少しでも手当てできる作品づくりをしようと思った。
3.それを読むことによって、読者自身が変われる
→テーマや内容がとても良いのに売れない本がある。この場合、その本を読んでも、読者自身の人生や考え方を変えるような作品ではないことが多い。価値はあるものの、自分で買いたいとはならない。
4.「田舎でも売れる」本になっている
5.女性に応援してもらえる本である
→女性は良いものに出会ったときに「これ良かったよ!」と周りに薦めて広めてくれる。

*キーワードは『病院のお見舞いに持っていける本』
⇒適度なページ数(分厚すぎないもの)であり、気持ちが前向きになるような作品。

■大事にしている考え方
1.天地自然の理に学ぶ
→本が売れる・売れない、事業が上手くいく・上手くいかない、日本の行く末などすべては天地自然の上にあり、道理を外れたことをするのは良くない。例えスキャンダル本で収益を上げたとしても、その裏で誰かを傷つけているならば違うところでダメージを受けると考えているので出版しない。この考えは出版業界に限ったことではなく、どの業界にも言えることである。
2.人生・仕事の結果=“考え方”×(熱意×能力)
→熱意や能力は全てプラス(例えば1~100)だとするならば、係数となる考え方がマイナス(例えば-1~-100)だと大きなマイナスを生むことになる。考え方をいかにプラスに持っていくかが大切である。
3.人生の価値とは何か?
→人にプラスの要素(癒しや元気など)を与えることができ、その総量が人生の価値と言えるかもしれない。
4.苦難・困難を乗り越えてこそ
→どんな山に登るのか、困難に挑戦して乗り越えることが大切である。植木社長自身も、過去数々の困難に直面し、乗り越えてきた経験がある。学生時代に一冊の本に出会い「これで生きていける」と本に救われたこともあった。社会人になってからはグループ会社の破綻や不安定な経営状況もあり、それらを社員と一緒に乗り越えてきたことが今の会社の糧となっている。

■「出版」という仕事を通して「経営」を学んだ
船井幸雄先生・牟田學先生・稲盛和夫先生など、大先生との出会いによって仕事以外にも「人としての在り方」など多くのことを学ぶことができた。

■キラーコンテンツを生み出し、広める
1.著者のもつエネルギーを最大化する
→いかに著者のエネルギーを凝縮するかを重要視している。人気作家さんの作品はシリーズ化したり、何冊も出版するケースがあるがそうすることで著者のエネルギーが分散されてしまうので売れなくなる。これは必然的な現象である。実際に最初の作品が大ヒットすることが多いのはその作品に著者のエネルギーが凝縮されているからである。
2.全国津々浦々に、長く読まれる本を
→つきあいの長い友人、長く続けている趣味など、やはり“長さ”は裏切らないと思っている。
3.「紙以外」=NP(non paper)を伸ばす
→ライツと電子。人の心は言葉や肌の色を越えて伝わっていくものだと思っているので、特に海外へ向けたライツビジネスには相当力を入れている。
4.「人材」がすべて
→採用にも力を入れている。ただ、「優秀な人材=作品のヒットに恵まれる」というわけではない。
5.売上経常利益率10%を目標、2016年度は16%を達成
→40年間出版業界に身を置いてみて、前半の20年は業界全体が右肩上がりだった。後半の20年(今日に至るまで)は業界全体の売上げが4割減少している。そのような中でもヒットに恵まれてきたのは、他社がやっていることを真似せずにやってきたからだと思っている。

■願いをかなえる「魔法」があった!?
1.「限界意識」を取り除こう
→ノーベル賞をとった研究室から次々と受賞者が生まれる理由は、研究室の環境よりも身近な人間がノーベル賞をとったことで「あいつに出来るなら、俺にも出来る!」というように限界意識を持たなくなるからである。
2.年始に社員全員が「おおぼら」目標を発表することから一年が始まる
→発表するものの、ほとんどは実現しない目標である。その中から一部の人間が目標を実現する。それで良い。
3.「心定め」が大切(遺伝子工学の世界的権威・村上和雄先生)
大きな研究が成功するかどうかは、ボスが本気で成功すると思っているかどうか
→事業をやるうえで経営者にとっても大切なことである。

■「処女出版がベストセラー!」の条件とは
1.有名人、はじめはみんな無名人
→誰しもチャンスはある!
2.出版を考える前に、まずは本業に打ち込め
→本業をとことんやって、しっかりと成果を出すことが大事である。
3.ニッチでもいい「そのジャンルでダントツ1位」を目指せ
4.変態著書と変態編集者がヒットを生む
→数をとことんやる(追求する)と、質になる。

■できる社員とは?
1.目標達成意欲が高い
→与えられないものであり、元々備わっているもの。
2.人間力=トラブル解決能力が高い
→人間力とはテクニックで解決できることではなく、その人のトータルの人間性。トラブルに公式は当てはまらない。どのように手を打ったらよいか察知する能力が高いことが大事である。
3.互いのマイナスをフォローし合える・・・ギスギスした「やり手」は要らない
4.「飛び出す」エネルギーも大切

■採用に際して重視するポイント
1.負けず嫌い&素直
2.何か特別なことを成し遂げたか
3.順風満帆よりも「苦難を乗り越えた体験」
4.ペーパー試験では見抜けない部分が重要
→オールラウンドよりも何か一つが優れていることが大切!

■ヒットメーカーを育てる
1.「日替わりヒーロー」を意識させる
→多産多死で売れないことは当たり前。常にヒーローではなく、日替わりで誰かがヒーローであれば良い。
2.オリジナルにこだわる
3.「本然」を大事にさせる
4.定期的に外部から「ナマズ」を採用する
→遠距離で魚を運ぶときに1種類だけで運ぶと一定の数が死んでしまう。そこに異質な存在(ナマズ)を加えることで、良い意味で緊張感を与えることができ、魚が長生きすると言われている。

■破格の「ごほうび」で社員に報いる
・3万部以上のヒット作には、企画・編集者にボーナス!
・年度目標達成すると、全社員に特別賞与
・一ヶ月の特別休暇!!
→仕事詰めの人生ではなく、若いうちに色々な経験をして欲しい。年をとってからでは遅い。本当に成果をあげるためには「ごほうび」が必要である。

■経営感覚が磨ける3冊の本
・『徳川家康』(26巻)/山岡荘八(講談社)
・『社長業の鉄則』/清水龍瑩(日本経営合理化協会)
・『盛大な人生』/中村天風(日本経営合理化協会)

《セミナー・懇親会風景》





《参加者みなさまのご感想》

・ゼロからイチを生み出す、コンテンツ制作の最前線にいらっしゃる方のお話でしたのでとても興味深かったです。ヒットコンテンツの共通要素、願いをかなえる魔法、採用、ライツ展開すべて為になりました。

・本というコンテンツほどヒットを生み出すことが難しい世界で、次々とヒットを生み出すサンマーク出版さんの経営の裏に、人間らしさをとても感じることができ、すごく嬉しかったです。

・丁度、出版の依頼が入ってきた中で、もしそれが決まった場合にどう書籍を書くことに向き合えば良いのか、その「あり方」について多くの気づきを得ることができました。

・出版というよりも社長業について勉強になりました!転職し入社させてもらいたいと思いました(笑)

※たくさんの中のほんの一部になりますが、いただいた感想を掲載させていただきました。
 本当にありがとうございました。

《古賀Facebookより》

【第27回御礼】
昨日のAT-1では、出版界でキラリと光るダイヤモンドのような存在であるサンマーク出版の植木社長に「ベスト&ロングセラーをつくり、海外でもヒットさせる経営」と題してお話しいただきました。

植木社長は、編集者時代に手がけて410万部を超えるスーパーメガヒットとなった"脳内革命"をはじめとして、21年間で7冊ものミリオンセラーを世に出されています。
サンマーク出版さんには人の心に関する本が多いイメージですが、大ヒット書籍に共通する要素を一言で言うと「病院のお見舞いに持って行ける本」ということらしいです(≧∇≦)

常に「本然(本来そうであること)」を大切にして、天地自然の理に学ぶ経営そして生き方をされている植木社長らしく、結果として必ず誰かを傷つけるいわゆる"スキャンダル本"のようなものは絶対に出さないとおっしゃっていたのがとても印象的でした。
船井幸夫さんや稲盛和夫さんとのたくさんのエピソードもとっても興味深かったです(^^)

サンマークさんのキャッチコピーである「手のひらに一冊のエネルギー」の通り、植木社長は本を一つのエネルギー体だと捉えておられ「本も生き物である」ともおっしゃっていました。
初めに大きな広告費をかけて一気に売れる本よりも、口コミで徐々に売れて行き、ロングセラーになるような本の方が本物だとのこと。

後半では採用や教育についても惜しげも無く披露していただき、社員に報いるための"破格のごほうび"のお話には経営者の皆さんとても驚かれていました。
社長がおっしゃっていた「良いときは悪いとき、悪いときは良いとき」という言葉にもとても納得でした。
植木社長自身の経営の苦労話や実在の著者さんのリアルな裏話もいくつか伺えて、対談やその後の懇親会は大いに盛り上がりました!
もしかしたら懇親会の盛り上がりは過去一番だったかも(笑)

植木社長、ご参加いただいた皆様、昨日も本当にありがとうございました!!
次回は7/14ですので、ご都合の合う方はぜひお越しください(^o^)