終了致しました。
たくさんのご参加ありがとうございました。

「脱・新自由主義と食料安全保障」

2024年10月22日(火)14:00~
【第113回】講師:鈴木 宣弘 先生

ANNOUNCEMENT

古賀Facebookより

【第113回AT-1告知】
第113回のエンジェル寺子屋一番館(AT-1)の募集を開始します!
開催日は2024年10月22日(火)で、講師には東大特任教授の鈴木宣弘(すずきのぶひろ)先生をお迎えいたします!

鈴木先生はテレビ等にも多数出演されているのでご存知の方も多いかもしれませんが、元農水官僚で農業や食料安全保障の専門家。
そして何より、現代に蔓延る新自由主義的な考え方に対して「今だけ金だけ自分だけ」という秀逸すぎるキャッチコピーを生み出された方です(笑)

私も数年前から三橋さんの勉強会で何度も鈴木先生のお話を直接伺っていたのですが、我が国の農業(一次産業)や食料が本当の危機に瀕している今こそ、AT-1でお話しいただくことで一人でも多くの方に先生の話を聴いて欲しい!と思い、満を持して今回お声がけをさせていただきました。

SEMINAR REPORT

セミナー議事録

《管理人の独り言》

今回は鈴木先生の専門分野である『脱・新自由主義と食料安全保障』というテーマで講話を拝聴しました。
国内の食料生産を維持することこそが“安全保障”であるにも関わらず、日本政府が農業の生産力(供給)に対して規制政策を推し進めていること。
そしてそこには米国の利益を優先した密約など構造上の厳しい現実があることを目の当たりにしました。

また、勉強会へ参加してくださった農割メンバーさま(一次産業従事者さま)から現場のお話なども伺うことができ、食料安全保障についてさらに強い関心を持つことができました。

講話の内容は眉間にしわを寄せてしまうような深刻なお話でしたが、
鈴木先生のユーモアに富んだお話のおかげで時折参加者さまの笑い声も聞こえ、私も楽しくお聴きすることができました。
皆さま、お忙しい中でのご参加本当にありがとうございました。

《セミナー・懇親会風景》







《参加者みなさまのご感想》

・自給率を下げるような政府の働きには驚くばかりです。肥料や種などを考慮した実質自給率試算、とても大切な情報です。もっと多くの人が聞くべき内容だと思いました。

・農家としてなるほどと思う海外未知の情報がたくさんありました。国内農産物価格の向上と農家農業を守るということが、やはり「緊縮財政」が諸悪の根源であると再認識できました。また、国民のため、子どもたちの為に安全な農産物を生産し続ける使命も再認識しました。農家としてまずは生産性向上をし、生き残ることに集中しようと思います。

・国防の意識を農場/農村に向けて頂いたこと、とても重要でとても有意義で素晴らしく感じました。我々にもできることもある(その地のものを食べる等)ので、意識をそこに向けた行動を積極的にしていきたいと思います。

・絶望的な状況である内容をユーモアを交えて伝えて頂きました。やはり一人ひとりが第一次産業との繋がりを持つために、一歩でも半歩でも行動して食に対する感謝と認識を新たにすることが大切だと感じました。そうした中でも、日本はまだ世界10位の農業生産額があり、法整備も検討しているという光の部分も見えたことは良かったです。私も更に少しずつでも一次産業に関わるみんなでの行動や人との交流をしたいて感じました。

※たくさんの中のほんの一部になりますが、抜粋して掲載させていただきました。本当にありがとうございました。

《古賀Facebookより》

【第113回AT-1報告】
一昨日は113回目のAT-1でした。
講師には東京大学大学院特任教授の鈴木宣弘先生をお迎えし、『脱・新自由主義と食料安全保障』と題して、今を生きる我々日本人にとって本当に大切な(そして切実な)お話を、ユーモアたっぷりな語り口で聴かせていただきました。

「安全保障」と聞くとほとんどの方は「防衛(軍事)」をイメージされるかと思いますが、人間が生きていく上で何よりも大切なのは水と食料。
昔から「腹が減っては戦はできぬ」という言葉もある通り、本来であれば「食料の議論を無視した安全保障」というのは成り立たないハズなのですが、我々はなかなかそこに目が行かない。
まぁ実際には、「そこに目が行かないように仕向けられている」という言い方が正しいのかもしれませんが。

この数十年の国の農業政策に関する様々な問題点を教えていただいたのですが、食料自給率や種子法/種苗法改正の例を引くまでもなく、我が国の食料事情は本当に危機的な状況です。
そもそも食料の問題は需要サイド(消費)で調整すべきなのに、供給サイド(生産)で調整しようとしてきたのが我が国の農業政策です。
これでは当然、農家はどんどん疲弊してしまいますよね、、、

他方で遺伝子組み換えや食品添加物の面から見てみても、「危ないモノは日本へ」という合言葉でもあるかのように、我が国は「西側諸国のゴミ捨て場(ないし実験場)」のような状態になってしまっています。
食料(農業)行政の話を聞いていると、かなりな部分でワクチンを初めとした医療行政の話とイメージが重なります。
やはりそういうことなんですよね、、、

ちなみに、今の農業予算(年間2兆円)にわずか3兆円を上乗せするだけで、ほとんどの食料(農業)問題は解決するらしいです。
この金額、ワクチンやウクライナに使った予算の何十分の一でしょうか。
こんな簡単なことですら、我々は我々の意思で日本を良くして行くことができません。
そういう"構造"になっています。

鈴木先生は「農業問題は消費者問題」とおっしゃいました。
また、繰り返し「みんなで何とかしましょう」とも強調されていました。
本質的な解決のためには、一丁目一番地である「緊縮財政を中心とした政治」が変わるのが一番ですが、この問題に対しては「我々消費者が賢い選択をする」というアプローチも可能です。
一人でも多くの消費者が、「ただ安いモノ」よりも「本当に良いモノ」を選ぶようになるだけでも、随分と状況は改善するのではないかと思います。 我々も日々意識して行きたいものですね。

改めまして、大変お忙しい中に160ページもの資料をご準備いただき、大切なお話を聴かせていただいた鈴木先生、全国からお集まりくださった皆様、一昨日は本当にありがとうございました。

来月は神道研究家の羽賀ヒカルさんをお迎えしますので、来月のAT-1もお楽しみに!!