終了致しました。
たくさんのご参加ありがとうございました。

「新たな古典を創る」

2020年1月16日(木)14:30~
【第57回】講師:尾上 菊之丞 先生

ANNOUNCEMENT

古賀Facebookより

【第56回AT-1告知】
エンジェル寺子屋一番館(AT-1)、第56回の募集を開始します!
令和二年最初のAT-1は1月16日(木)で、今回は日本舞踊尾上流四代家元であられる尾上菊之丞先生を講師にお迎えします。

令和を迎えて初のお正月。
記念すべきそんな月に、満を持して尾上菊之丞さんをお招きしました(*^^*)
菊之丞さんとはかれこれ10年以上のお付き合い。
知り合った当初は"青楓"を乗っておられましたが、2011年に家元を継承され、それまでお父上が名乗られていた"菊之丞"を襲名されました。
日本舞踊の家元で花柳界のお師匠さんでもいらっしゃるのですが、お弟子さん達は東京は新橋、京都は先斗町。
残念ながら私がご縁を頂戴しているのは東京は向島、京都は祇園なので、ここではニアミスしてます(笑)

そんなことはさておき、当日はまず家元直々の演舞に始まり、『新たな古典を作る』というテーマでの講演の後、今回は対談の時間を長めに設定しております。
ぜひ、たくさん質問を考えてきてください!
もちろん菊之丞さんは夜の新年会までご参加ですので、個別にいろいろお話もできますよ(^^)

そして前回から会場が『銀座』に変わっております。くれぐれも、お間違いのなきよう!!

SEMINAR REPORT

セミナー議事録

《管理人の独り言》

昨日はお忙しい中、ご参加ありがとうございました。
不慣れなことが多くバタバタとしてしまい申し訳ありませんでした。
机と椅子の移動など、積極的にお手伝いくださり、ありがとうございました。
参加者皆さまのご協力無くしては、この会は成立しないことを改めて感じました。
本当にありがとうございました。

昨日の講師は日本舞踊尾上流四代家元・三代目尾上菊之丞さんでした。
私も初めてお目にかかることができました。
佇まいの美しさや演舞、講話、懇親会とどんどん変化する表情や雰囲気に魅了されました。

演舞が始まると会場の雰囲気が一変し、ピーンと張り詰めた緊張感のある空気感へ。
最前列で見た方は1メートルもないほどの超至近距離。
息を呑むような舞の美しさと迫力に感動いたしました。二度とない特別な体験でした。

役者は金勘定を知らない方が良いとされる風潮がある一方で、金勘定しながら芸を磨くことも現代では必要。
「芸能という世界の特殊性」と「流儀を経営すること」の2つの側面があること。
講話では、菊之丞さんの「課題意識を持って取り組む姿勢」から多くの学びをいただきました。

今まで古典というものに対して「(やるのも、観るのも)ハードルが高いな〜・・・」と思っていましたが今回、菊之丞さんの講話(&対談)を拝聴し、イメージが変わりました。
これからは古典に触れる機会をつくり、増やして行きたいと思います!

《セミナー・懇親会風景》





《参加者みなさまのご感想》

・「変わってはいけない部分は存在しない!」とおっしゃる裏に、自分が学んできた様式が変わることなどないという絶対的な自信を持たれていたことに大きな学びをいただきました。

・初めて“日本舞踊”というものに触れました。物語を理解するまでには至りませんでしたが指先の美しさ、流れるような動きに引き込まれました。

・この距離で(演舞を)観れたことが驚きでした!日本舞踊の方なので正直硬いイメージがありましたが全くそんな素振りはなく、話しもお上手、フランクなトークに引き込まれました。一見とっつきにくい日本文化とその本質を若い言葉で伝えられる数少ない一人だと思います。

※たくさんの中のほんの一部になりますが、いただいた感想を掲載させていただきました。本当にありがとうございました。

《古賀Facebookより》

【第56回AT-1報告】
昨日は令和二年初めてのAT-1でした。
日本舞踊尾上流家元の尾上菊之丞先生を講師にお迎えし、冒頭から超至近距離でホンモノの舞を披露していただいた後に、講話と対談で贅沢にじっくりとお話を伺いました(^^)

菊之丞さんは噺家さんではないのにとってもお話がお上手なのですが、その秘訣はなんと落語。
寄席に行かれることはあまりないようですが、大学時代からクルマの中ではいつも落語のCDを聴かれているそうです。
言われてみれば、昨日は落語家さんのお話を聴いているような感覚でした(*^^*)

尾上流の四代家元なのに三代目菊之丞(ややこしいw)の話に始まり、日本舞踊も含む日本の古典の世界の現状や裏話がたくさん聞けました。
そもそも、日本舞踊が歌舞伎から派生して生まれた芸能であることをご存じの方もきっと多くはないですよね(>_<)

歌舞伎界のレジェンドである六代目尾上菊五郎さんのお話や、「三代目!」のような掛け声である"大向こう"の話、日本舞踊の流派は100以上あり、"名取"の仕組みが流派によって少しずつ違う話、そもそも歌舞伎の中の踊りの部分を"所作事"と呼ぶという話など、とても勉強になりました。
菊五郎さんの辞世の句、
「まだ足りぬ 踊り踊りて あの世まで」
これには痺れました。。。

ちなみに。
男性の踊り手が紋付袴で舞を披露するのが"素踊り"で、きらびやかな衣装や小道具を使って(主に女性が)舞うのが"衣裳付"。
日舞初心者(私を含む)には、衣裳付の方が随分と分かりやすいかと思われます。。。
菊之丞さんは業界の仲間や未来のことを真剣に考えておられる方で、現状の課題や取り組まれていること、そして「舞踊家を子供たちから憧れられる存在にする!」という夢の話などをアツく語ってくださいました。
アンケートや懇親会での皆さんの会話からも伝わってきましたが、参加された経営者の方々にとっても自社の経営に置き換えて大いに参考になったようです。

最後に菊之丞さんは「古典だろうと変えてはいけないものなんか一つもない!」とおっしゃいました。
その心は、生まれてこの方40年以上も身体に染みついてきた"型"はどうやっても崩れようがないから、意識して変えられる部分はどんどん変化(進化)させていかないと時代の波に淘汰されて生き残れない、ということ。
逆説的ですが、菊之丞さんの舞踊家としての大きな誇りと深い自信を感じました。

ありきたりな結論になりますが、やはり"一流"はどの世界でも"一流"ですし、その方のお話は他の分野にも応用できる内容ばかりですね(*^^*)

改めまして、新年早々、貴重な舞とお話を披露してくださった菊之丞先生、そしてお集まりいただきました皆様、本当にありがとうございました。
急造の"舞台"の件では当日までアタフタしましたが、何とか滞りなく終えることができてホッと胸をなで下ろしております(^_^;

来月以降も引き続き頑張って開催して参りますので、本年もAT-1をどうぞよろしくお願いいたします!!