終了致しました。
たくさんのご参加ありがとうございました。

社長ならどう返事しますか?従業員の気になる「10の発言」、その真意と対応方法

2017年4月18日 (火) 14:30~
【第25回】講師:岸田 鑑彦 先生

ANNOUNCEMENT

古賀Facebookより

【第25回AT-1告知】
エンジェル寺子屋一番館(AT-1)、第25回の募集を開始します!
次回は4月18日(火)で、講師には弁護士の岸田鑑彦先生にお越しいただきます!
本年2月?5月の4回は『アラフォー士業シリーズ』ということで、今の時代をリードする若手の士業の方々にご登壇いただいております!
今回は経営者の皆さんの関心事ど真ん中!
経営者側に立って「労務問題」に真摯に取り組む岸田弁護士先生の登場です。
岸田さんはまだ若干35歳ながら、労務問題では現場に入り込んで相当な場数を踏まれており、その泥くさい(笑)経験を活かしたセミナーは、同業の先生方からもとても定評があります。
事実、我がメンターの鳥飼先生がやられている講座の講師も務めておられます。
弁護士さんとは思えない程の柔らかい風貌としゃべり方に似合わず、クライアント企業(経営者)の代理人として数々の労働者側との修羅場を経験され、その現場体験を元にして面白おかしくセミナーでお話しされる姿はまさに「話し手のプロ」を感じさせます。
昨今"ブラック企業"という言葉がよく聞かれるようになりましたが、そのような世間の風潮、そしていわゆる"ブラック社員"からいかに会社を守るか?を中心に、『社長ならどう返事しますか?従業員が気になる「10の発言」、その真意と対応方法』と題してたっぷりお話しいただきます!

SEMINAR REPORT

セミナー議事録

《管理人の独り言》

“若手士業シリーズ”第三弾といたしまして弁護士の岸田先生に「労務問題」についてお話いただきました。
セミナーでの事例や、皆さまからのご質問で様々なケースについて岸田先生にもお話をいただきましたが、今回のテーマにおいて“いかに未然に防ぐか、火の小さいうちに消すか”が非常に重要であることを知ることが出来ました。

また労務問題は、会社の規模や業種、その従業員の置かれた立場によって全く違い、同じことをしていてもトラブルになる会社・ならない会社があるため非常に難しいデリケートな問題であると感じました。

対談前のセミナーの途中でご質問が出るくらい「労務問題」について皆さまの関心が高いことが分かりました。
岸田先生のお話はもちろん、色々な会社様が抱えているお悩みや対策方法などを共有することができたという点が非常に良かったというお声も多く聞こえて参りましたので、今回で終わらずに岸田先生には次の機会にもお話いただけるよう、企画していきたいと思っております。

《管理人Memo》

~こういう従業員の発言には注意!従業員とトラブルになった際の対応方法~

労務管理は100点満点中、80点を目指していく。
まずは長時間労働を減らし、従業員が不満を持ちにくい環境をつくる。
労務の問題は会社の規模や業種、従業員の置かれた立場によって全く違い同じことをしていてもトラブルが起こる企業、起こらない企業があるため満点を目指すことが非常に難しい。
労務管理・トラブルにおいては、いかに事前に火を消すかが非常に重要なポイントである!

【採用時の気になる発言】
①採用面接で・・・
「この会社には“就業規則”はありますか?」という質問があった場合には『どうして就業規則が気になるのですか?』と質問返しする。
早い段階で“就業規則”について質問してきた場合は要注意。
自分の権利(権利の主張、福利厚生、保護など)しか考えていない人が多い傾向。
また、高学歴者が明確な動機をもたずに応募してきた場合も要注意。
他の企業で採用されなかった何かしらの原因がある可能性が高い。
最近では面接時のやりとりを録音しているケースもあるので、不用意なことを言わない。

②採用面接後で・・・
「他の内定先に断りの連絡をいれなければならないので、今日合否を決めてもらえますか?」と言われた場合には『この場で決めることは出来ませんので、後日連絡致します』と改めて連絡する旨を伝える。
このような発言者は就職活動が上手くいっていないか、仮に上手くいっていた場合にも、他に良いところがあれば簡単にこちらの内定を辞退する可能性があるので要注意。

【従業員の気になる発言】
①「就業規則は会社のどこにありますか?」
まずは『就業規則はあるけれど、何について知りたいの?』と目的を聞く。
就業規則内の具体的な質問ではなく、“就業規則自体の有無”や“置いてある場所”(従業員が見ることが出来る場所であるか)を質問してきた場合は弁護士や労働組合などのアドバイスを受けている可能性が高いので要注意。

②「給与明細をなくしたので再発行してもらえませんか」
まずは『いつの分の明細が欲しいの?』と時期を聞く。
ピンポイント(年末分や○月分など)ではなく2年以上の期間の明細を再発行して欲しいと言ってきたら、残業代を請求しようとしている可能性が高い。

③「働けません。明日から休ませてください」
近年“精神疾患”を理由とした請求が増加している。
いかなる理由であっても、病気の診断を受けた従業員を働かせた場合にはすべて会社の責任問題となる。
申し出があったその場で直ぐに休ませるという対応がベストではあるものの、従業員の立場や業務状況によっても出勤してもらわなければいけないケースも多い。その場合には従業員の体調を一番に考えた上で、会社が配慮したという姿勢を見せることが大切である。

④「○○さんから、セクハラを受けました」
従業員から相談を受けた場合、相手に不信感を与えない“初動の対応”が大切である。
相談を受けて「それはセクハラ(パワハラ)ではないのでは?!」と内心思ったとしても初回相談時に該当するか否か、結論を出すべきではない。
まずはとにかく話を聞いて、会社は調査を開始するべきである。

【問題社員の気になる発言】
①「事前連絡したので、無断欠勤ではないですよ」
従業員には労働力を提供する義務があり、会社はその労働に対して賃金を払う義務がある。
事前でも無断でも欠勤に変わりは無く、労務提供の義務を果たしていない。
また、正当な理由がない欠勤の場合には、懲戒処分の対象になる場合もある。

②「給料いらないので、3時間だけ私用で外出します」
決められた業務時間内に私用で外出することは、例え「給料いらない」と言っていたとしても認められていない。

③「1時間遅刻したので、1時間残業します」
業務もないのに必要のない残業をさせることが果たして会社にとって良いことなのか。
残業を認める権利は会社側にあり、遅刻してきた従業員に決める権利はない。

④「社長それって、解雇ということですよね?」
問題社員に対して、退職勧奨をしていたところ「それは解雇ということですね」と言ってきた。
“退職勧奨”と“解雇”は大きく違う。退職勧奨はあくまで退職のお誘いであり悪いことではない。
一方的な意思表示の解雇とは違うものである。
退職勧奨の問題を、解雇の問題にすり替えて言質を取ろうとしている場合は要注意。
退職勧奨であるにも関わらず、一方的な解雇という理由で多額の退職金を請求してくるケースもある。退職勧奨をする際は、しつこくせず、結論を急がせない。
退職勧奨に応じない従業員を配置転換や降職にする場合には、勧奨後に通告するのでなく事前に予告し相手に選択肢を与える。
退職勧奨に応じてくれた場合には、その場で本人の署名・日付(退職日)を書面で残すことが大切である。

【就業規則の見直し】
就業規則・賃金規程などを最近見直していない会社は要注意!
就業規則の不備や間違いは会社の責任となる。
労働裁判実務では、あるべき就業規則がないと著しく会社側に不利になるが、就業規則があるからといって会社側に有利になるとは限らない。

*参考書籍*
『労務トラブル初動対応と解決のテクニック』岸田鑑彦 著

《セミナー・懇親会風景》





《参加者みなさまのご感想》

・事例に基づいて話してくださったので、本当に分かりやすかったです。また、初動の対応によって、その後の解決に響いてくるのだと感じました。

・従業員に不満を持たせない為の努力を怠ってはいけないと改めて実感いたしました。

・暗い、厳しい労働問題である中で明るく分かりやすかった。

・外部のメンターを利用されている企業が多くあることや、自社での解決法をみなさん意識高く考えられていることなど、各社の現状を感じることができて刺激を受けました。

※たくさんの中のほんの一部になりますが、いただいた感想を掲載させていただきました。本当にありがとうございました。

《古賀Facebookより》

【第25回御礼】
昨日は25回目のAT-1でして、おかげさまでこの会も3年目に突入しました(^o^)
丸2年前、第1回の4月の講師も弁護士先生でしたが、奇しくも今回も弁護士の岸田先生にご講演いただきました。
『社長ならどう返事しますか?従業員の気になる「10の発言」、その真意と対応方法』と題して、岸田さんの豊富な現場体験、そして身内の実体験(笑)なども交えながら、難しく暗くなりがちな本テーマに対して、明るく楽しく解説していただきました(^-^)

難しい法律用語や条文、判例などは一切用いず、法律の専門家でない私たちにも本当に分かりやすい言葉と気さくな笑顔で語ってくださり、とても深く理解できたように感じます。
採用時、通常勤務時、そして退職時と3つのパターンにおける「従業員の発言」をキーワードに、その裏にはどのような意図や連中(笑)が潜んでいるのか、あるいは質問に対しての的確な答え方など、ここではなかなか書けないマル秘のノウハウをたくさん伝授していただきました!
一つだけご紹介すると、面接の際に申込者が「この会社には就業規則がありますか?」と聞いてきたら要注意とのこと。
冷静に考えれば当たり前ですが、普通そんなこと聞きませんよね。
「これは裏に何かある」と考えるのが無難みたいです。
こういう困った質問に対しての最良の対処法は「なぜそれを知りたいんですか?」と逆に相手に理由を聞き返すことだそうです(≧∇≦)
最近はいろんなところでいろんな知恵をつけてくる人間も多いので、経営者さんもしっかりと守りを固める必要がありますね。
あと、最近は面接を録音している人もいるそうですよ(-。-;)
皆さん不用意なことを言ってしまわないように気をつけてくださいね。
一通りお話を伺って、最後に感じたのはやっぱり岸田さんが冒頭におっしゃったこの言葉。
・まずは80点を目指す。労務問題において100点満点はあり得ない
・従業員が不満に思わなければ裁判にはならない
対談の中でもたくさんの経営者さんから自社の事例を引き合いに出していただきつつディスカッションをしたのですが、やはり正解は無いですよね。。。
bestじゃなくてもbetterな選択肢をいつも取れるよう、日頃からの勉強と準備の大切さを改めて感じました。
昨日は久しぶりにたくさんの方にお集まりいただきました。
講師の岸田先生、お忙しい中にご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!
懇親会でも質問がバンバン飛び、今までのAT-1の中で最も実務的な学びの多い会だったのではないかと思います。
来月(5/19)はいよいよアラフォー士業シリーズのラスト!ベンチャーサポートの中村税理士先生にお越しいただきます。
なかなか人前では講演されない"天才"のお話、ご都合の合う方はぜひ聴きにいらしてください!
私も今からワクワク楽しみにしています(≧∇≦)
PS 懇親会の集合写真、取り忘れました、、、