終了致しました。
たくさんのご参加ありがとうございました。

コーヒーで世界は変えられる。

2016年11月8日 (火) 14:30~
【第20回】講師:川島 良彰 先生

ANNOUNCEMENT

古賀Facebookより

【第20回AT-1告知】
エンジェル寺子屋一番館(AT-1)、第20回の募集を開始します!
記念すべき20回目は11月8日(火)で、講師には川島良彰先生にお越しいただきます。
「コーヒーハンター」の異名を取る川島さんは、コーヒーに関わる業界では絶大な知名度を誇るレジェンドで、その界隈では知らない人のいない"神"のような方です( ´艸`)...
過去に私から、シャンパンボトルに入った「ミカフェート」さんのコーヒーを受け取られた方もいらっしゃるかと思いますが、その株式会社ミカフェートの創業社長でもあられます。
大人の事情で下記のプロフィールからは省かれていますが(笑)、40年近く前、某コーヒー最大手U社のファウンダーが川島さんを口説きにわざわざLAまで訪ねたそうです。
当日はこのあたりのエピソードもじっくり聴けると思います(^-^)
また川島さんは、JALのファーストクラスをはじめ、全国各地の高級ホテルや高級レストランのコーヒーの監修をされています。
(現在のJALのコーヒーは、エコノミークラスも含めて全て川島さんプロデュースです)
「一人でも多くの方に本当に美味しいコーヒーを」というアツい想いで日々活動されていらっしゃいます。
「コーヒーの専門家の話だから、コーヒーに興味ない俺には関係ないや」と思ったそこのアナタ!もったいないですよ(>_<)
私は過去に3回ほど川島さんの講演をお聞きしていますが、川島さんの壮絶な人生経験とサバイバル力、そしてプロとしてのこだわりや実績は、ご自身の経営や人生にそのまま当てはめてお役に立つこと間違い無しです!!
今回はそんな川島さんから『コーヒーで世界は変えられる』と題してご講演をいただきます。
当日は、川島さんが直々に淹れてくださった最高級コーヒーをその場で味わえるかも(≧∇≦)
日程の都合上、告知から開催まで2週間強というショートノーティスで大変申し訳ありませんが、ぜひ多くの方に川島さんのパワーに直接触れていただきたいと思っております!

SEMINAR REPORT

セミナー議事録

《管理人の独り言》

コーヒー焙煎卸業のお家に生まれ、小学生で中南米でのコーヒー栽培を夢見た幼少時代のお話から始まり、海外での壮絶な日々のエピソード。
コーヒー豆に人生をかけた川島社長だからこそ語っていただける経営についてのお話もたくさん伺うことが出来ました。
・好きを極める(とことん追求する)ことの大切さ
・目先のお金儲けに走るのではなく本物思考にこだわる経営
・そして誰もやらない(出来ない)業界を変えていきたいという姿勢
「コーヒーで世界は変えられる」というテーマでしたが、まさに今この瞬間も川島社長によって変化しているように感じました。
今回のAT-1を通して、さらに、壮絶な人生を送られてきたにも関わらず人生を謳歌している川島社長と、ミカフェートコーヒーの大ファンになりました!(^^)

《管理人Memo》

■18歳、エルサルバドルで学んだ“ストリートスマート”という生き方
いくら勉強ができても“生きていく力”がなければ死んでしまう。
発展途上国の厳しい環境で人生の窮地に陥ったときに生き抜く強い生命力(知識、経験、体力)が必要であることを学んだ。
~生きるために心がけていたこと~
・どんなときでも何とかなる
・どんな状況でも何とかする
・常に楽しく生きる

■海外の産地から戻り、日本のコーヒーに幻滅
・高級レストランの最悪のコーヒー
・高級ホテルの高くて不味いコーヒー
・無償で抽出器具を提供し、長期契約をするコーヒー会社。
→契約後、メンテナンスもしないで、低品質のコーヒーを卸すコーヒー会社。
・いい加減な付加価値を付けたコーヒー
→それっぽいネーミングやキャッチコピーを付けて商品を販売する。
・何の裏づけもないスペシャリティーコーヒー
→きちんとした定義も無く、ただ高いだけのコーヒーを“スペシャリティー”と呼ぶ。
・可哀そうな生産者が作った不味いコーヒー(フェアトレード)
→フェアというなら消費者が“美味しい”コーヒーに対価を払って買う仕組みでなければいけない。フェアトレードコーヒーが求めるものは“貧しさ”の対価。非常にアンフェアである。

■品質のピラミッド
《コーヒー業界の悪い体質》
この4~50年、コーヒーの価格は大きく変動していない。どんなにコーヒー相場が上がっても生産者には還元されない。
生産者が暮らしていけないほどの価格で焙煎業者は仕入れ、誰にも言わずにせっせと儲けている現状がある。
現に価格高騰の記事を見ることはあっても、コーヒー相場が下がったから価格を下げるという記事を見たことがない。
ワインはお店の格で「品揃え」が変わるが、なぜかコーヒーは同じ原料にも関わらずお店の格で「価格」が変わる。だから美味しくないコーヒーが市場に出回りどんどんコーヒー離れが進んでいく。

《“焙煎と抽出”にこだわり過ぎる日本のコーヒー業》
腕自慢や焙煎機の性能自慢ばかりで、まるで“工業製品”のような扱いをされている。
コーヒーの味にとって素材が8割、素材を選んでどこまで旨みを引き出すかが職人技。
コーヒーは“農作物、フルーツ”である。果物は完熟、お米は新米、お酒はお水の美味しいところ、ワインは収穫年度にもこだわる。
それと同じようにコーヒーも一番美味しいのは“完熟豆”。
このことをコーヒー業界が全く発信していないことが問題であり、「コーヒーもすばらしい農作物であり地域・収穫年度・品種によって大きく変わる!」ことを消費者に知ってもらいたい。
本当に美味しいコーヒーの味が分かる消費者が一人でも多く増えれば、良質なものにはお金をかける市場ができ、“品質のピラミッド”が出来上がっていく。

■コーヒーで世界を変える
・世界で関わっている人口の数が多い産業の第一位は“コーヒー産業”なんと5億人がこの産業に関わっている。これだけの大きな産業だからこそコーヒーで世界を変えられるのではないかと考えている。
・コーヒーは日陰で育つ珍しい植物。破壊された森林を復活させるための植林運動などもあるが、植えることよりも育てることのほうが何倍も大変であり長い時間がかかる。環境破壊の起こっている多くの地域には“産業がない”ため、せっかく植林しても成長途中で伐採し、煮炊き(生活資源)に使ってしまう。こういった地域で植林するとき、日陰で育つコーヒーを一緒に植えることで、コーヒーが換金作物となり、人々はコーヒー栽培(産業)で収入を得て生活できるようになる。自然環境を保護しながら、同時に労働環境をつくることがコーヒーにはできる。

■サスティナブル(持続可能)なコーヒー業界をつくる
《悲惨な産地の現状(フェアトレードコーヒーの真実)》
生産者には貧しさの対価ではなく“美味しいコーヒー”を作る方法を教えてあげなくてはいけない。
「貧しい人が作ったから買ってみましょう」という上か目線のチャリティではなく、美味しいコーヒーに対価を払って、生産者が早く貧しさから抜け出せる仕組みにしなくてはいけない。
現状、お金が稼げて人を雇って収穫できるようになった生産者はフェアトレード認証から外されてしまう。それではいつまで生産者は豊かになれず、ずっと貧しく居なくてはいけない。
真のフェアトレードとは、品質に対して適正な価格を生産者に支払うことこそである。

《美味しいコーヒーを作れば売れるという仕組みづくり》
産地の人々に消費者がどんなコーヒーを求めているのかを伝え、美味しいコーヒー豆の栽培方法を教える。そして収穫したコーヒー豆を価値(品質)に見合った価格で仕入れ、製品として消費者に提供できる環境を与える。
それこそが私が目指している“サスティナブル・コーヒー”である。

《セミナー・懇親会風景》






《参加者みなさまのご感想》

・「自信を持って美味しいコーヒーを堂々と売りたい」これが全てだと思いました。これが商売の基本であり、私自身もそうしたい、そのような会社にしたいと思います。

・人に歴史あり。川島さんの人生のストーリーを聞いていると一遍の映画を見ているようで惹きつけられました。

・今回の大きな学びは「物売りじゃなく物作りが重要」「ネットワークを惜しみなく人と共有する」、ぜひ世界の品質基準になってほしいと思いました!

・安売り大国日本でありながら、儲けたくてしょうがない企業達。しかし本物をきちんとした価格で売れないところに繁栄なし。業界はどこも閉鎖的、それを壊せるのは本物だけ。川島さんのような負けない仕組みを持っている人の強さ、何度聞いても勉強になります。

※たくさんの中のほんの一部になりますが、いただいた感想を掲載させていただきました。本当にありがとうございました。

《古賀Facebookより》

【第20回御礼】
昨日は記念すべき20回目のAT-1でした!
その割に、当の私が不注意から冒頭のルーティンをあっさりスルーしてしまいましたが、、、(笑)
お集まりいただいた皆様、本当にありがとうございました(^o^)

講師には「コーヒーハンター」の川島さんにお越しいただき『コーヒーで世界は変えられる』と題して、とても熱のこもったお話を頂戴しました。
参加された方の中には「コーヒーハンターって何!?」という方も多くいらっしゃったのですが、講演後には皆さん「なるほど!」とおっしゃっていただけました(^-^)
いつものように川島さんの壮絶な半生をなぞりながら、経験されてきた出来事やそれへの向き合い方、そして心の持ち方なんかにたくさんの気付きをいただきました。
川島さんがいつもおっしゃる"ストリートスマート"という言葉の本質も改めて教わりました。
勉強ができると言うようないわゆる"スマート"ではなく、環境を、そして人生を力強く生き抜く力を持った人間のことを"ストリートスマート"と川島さんは呼びます。
これがとても重要だといつも強調されているのですが、そのストリートスマートの本質はズバリ「人的ネットワークである」とのこと。
川島さんご自身、これまでの人生でこのネットワークがあったことによって何度も文字通り"命拾い"をされてきた事例をお聞かせくださいました。
一方で今、世界中でコーヒー産業に関わっている人が5億人もいるそうです。
それだけ大きな産業(雇用&マーケット)であるならば、コーヒーが変われば世界は変えられるハズ!という強い信念の下、コーヒー自体の追求や普及は元より、生産者の方々の自立の支援や世界中でのボランティア活動など、とても精力的に動かれています。
川島さんはよく「サスティナブル」という言葉を使われますが、やはり物事は続いて行かないと本質的に意味がない。
そういう意味で、特にコーヒー業界に限って言えば「フェアトレード」の考え方に疑問を呈されていました。
これは私も全く同感です。池間先生も常々同じようなことをおっしゃっていますね。
同情というのはあくまで上から目線。そうではなく、いかにお互いがWIN-WINの関係値を築き、共に持続的に成長していけるかが肝要と考えます。
このAT-1も、まさにそのような理念に基づいて運営させていただいております。

後半の対談の初めには、川島さん自らグランクリュ(最高級)コーヒーを淹れていただきながらのコーヒーの淹れ方レクチャーもあったりと、ご参加の皆さんにも楽しんでいただけたのではないかと思います。
2種類の上質なコーヒーの飲み比べもとても興味深いものでした。
最後に、川島さんに「今話題のサードウェーブコーヒーって一言で言うと何ですかね?」と質問しました。
その回答はズバリ「ファッションですね。」
な、なるほど、、、とても腹に落ちました(笑)

改めまして、貴重なお時間とお話を頂戴した川島さん、サポートをしてくださったミカフェートの鈴木さん、お忙しい中にご参加いただいた皆様、昨日は本当にありがとうございました。
来月は12/5にまたちょっと趣向を変えた企画を準備しておりますので、ご都合よろしければぜひご参加ください(*^^*)
今後ともAT-1をどうぞよろしくお願いいたします!!