終了致しました。
たくさんのご参加ありがとうございました。

古事記に学ぶ経営学

2016年8月16日 (火)14:30~
【第17回】講師:小名木 善行 先生

ANNOUNCEMENT

古賀Facebookより

【第17回AT-1告知】
第17回の募集を開始します!
次回は8月16日(火)で、講師には"ねずさん"こと小名木善行先生にお越しいただきます。

今回は、このAT-1全体を通して不定期で開催される『我が国日本をもっと知ろう!』シリーズの第二弾!!
実は第一弾は既に2015年5月の第2回にて池間哲郎先生に務めていただいておりまして、後付けのシリーズ化ですみません(笑)

小名木先生のことはご存じの方も多いかもしれませんが、かの有名なブログ「ねずさんのひとりごと」の著者、つまりねずさんご本人なのです!!
私も数年前にこのブログに出逢い、出張時などにまとめ読みさせていただくことでとってもとっても日本のことが好きになりました(^-^)

ねずさんのひとりごと
http://nezu621.blog7.fc2.com/

とにかく情報量が豊富なので私もすべての記事に目を通せている訳ではありませんが、縄文時代から現代まで、幅広く日本の歴史全体をとても愉しく分かり易く書いてくださっています。
「実は稲作は日本から大陸に伝わった!?」など、独自の新説もかなり説得力のある根拠を基に書かれていたりもします。
なかでも特に、明治?大東亜戦争までの近現代史に詳しく、学校では一度も習わなかったような我が国の先人達の素晴らしい活躍や崇高な想いに触れることができます。

今回はこの小名木先生を講師にお迎えして「愛国」についてアツくアツく語っていただこうかとも考えたのですが、それはまたの機会に(笑)
AT-1はやはり経営者のための寺子屋ですので、「古事記に学ぶ経営学」と題して古事記の概要、そして「実は古事記は経営書でもある!?」というような興味深いお話など、幅広く存分に語っていただく予定です!

SEMINAR REPORT

セミナー議事録

《管理人の独り言》

昨日は台風が近づいているという天候の中にも関わらずご参加いただきましてありがとうございました。
帰りは非常に強い雨が降っておりましたが、皆様大丈夫でしたでしょうか。

「我が国日本をもっと知ろう!」シリーズ第二弾ということで「古事記に学ぶ経営学」というテーマで小名木先生にお話をしていただきましたが、経営者としての視点だけでなく、日本人としてご先祖さまが大切にされてきた考え方や歴史についても知ることができました。

なぜご先祖さまが「神話」を大切にされているのか。
神話と聞いてもそれが今の私たちにどのような繋がりや関係があるのか、今回、小名木先生のお話を聞くまで全く知る機会がありませんでした。
暗記科目として地理・歴史を学んでいたときには感じることのなかった“日本についてもっと知りたい”“日本人として知っておくべきだ”という気持ちになりました。とても大切なきっかけを頂きました。

日本最古の歴史書である古事記にも、私欲を捨て互いに助け合い支え合い“どこまでも皆のために”ということが書かれているということを聞き、日本人として生まれてきたことがとても誇らしいと感じました。
古いことに対して否定的に捉えるのではなく、敬意を持つことがこれから「日本について知る」上で大切なポイントだということも教えて頂けて本当に良かったです。

《管理人Memo》

いまを生きる日本人(特に若い世代)の多くは、神話(=古事記)を聞いてもどこが大事なのか、現代とどこがどうリンクするのか分かるものがないので、我々の先祖が“なぜ神話を大事にしてきたか”が分からない。

大東亜戦争の終戦後に設置されたGHQは、神道を衰退させるために我が国における、修身・歴史・地理の教育を禁止するよう指令した。
それによって、現在(戦後)、学校で教えられている地理の授業と戦前に教えられていた地理の授業はまるで違う。
戦前、地理というものは地名を覚えるような暗記科目ではなく、「地名にまつわる由来や歴史」について学ぶ授業で、歴史と関連するものであった。

■大国主神神話(おおくにぬしのしんわ)
後に国の主となるほどの大変有能な青年、オオナムチ(大国主)の話の中に登場する3つの部屋が意味するものとは・・・
・蛇の部屋 蛇→手も足もでない=“苦難”
・ムカデの部屋 ムカデ→たくさんの足(選択肢)=“葛藤”
・蜂の部屋 蜂→心身の痛み=“辛酸”
オオナムチ(大国主)は愛するスセリヒメから渡された“比礼(ヒレ)”によって、蛇・ムカデ・蜂を撃退することができたと伝えられている。
比礼=“愛情”を意味しており、自分の為ではなく皆の為にという“愛の力・支え合う力”の大切さをあらわしている。

■八岐大蛇(やまたのおろち)
日本書紀ではスサノオが八つの頭と尾を持った怪物(八岐大蛇)を退治したと書かれている。古事記では“八俣遠呂智”(当て字)と表記されている。
八=沢山の
俣=分かれた
遠呂智→悪露地(愚地)=非常に水はけの悪い土地
現在の奥出雲にある鳥髪市(鳥髪盆地)が物語の舞台となっており、四方八方から川が流れ込んできている盆地で大雨などによる土砂災害が多い地域だった。
この土地でスサノオが村人達と力を合わせて堤防を築き、水はけを良くして田畑を耕して農業が出来るようにし、皆が安心して暮らしていけるようにしたと伝えられている。

■神武東征(じんむとうせい)
カムヤマトイワレヒコ(神倭伊波礼毘古命)=神武天皇が、兄のイツセノミコト(五瀬命)と共に博多1年、広島7年、岡山8年と農業指導など“政(正しきこと)”を行いながら国を治めていく物語。
途中、トミノナカソネヒコ率いる軍勢との戦いによってイツセノミコトが亡くなってしまう。このトミノナカソネヒコは民衆から物を奪い暮らしており、人々の暮らしを脅かす存在であった。カムヤマトイワレヒコは神様から授けられた
武器を使って一人で戦うことをせず、仲間を集めてこれらの戦いに勝利し、神武天皇に即位した。

神話の教え
・積極的に愛するものを守りなさい。
・自分の為ではなく愛するものの為に戦いなさい。
・誰にでも苦難や葛藤はある、その時にこそ周りにいる大切な人たちのことを考えて選択(判断)しなさい。
→戦前、日本人はこれらのことを神話教育によって古事記の持つ意味を学んできた。だからこそ我々の先祖は神話(=古事記)を大事にしている。

真のリーダーとは
優秀な人間は世の中に沢山いる。その中でもどこまでも皆の為に、愛の力、支え合う力こそが大切であるという判断が出来、皆の心を一つに出来る人間。
どんな困難な状況でも一生懸命働いて、皆が安心豊かに暮らせるように力を尽くせる人間こそが真のリーダーである。

勝利(成功)の要諦とは
どんなに正しい行い、正義であっても一人で戦わずに仲間を集めて皆で戦うこと。仲間を信頼し、結束することが最も大切である。

“シラス”と“ウシハク”
・シラス(知ラス)
神々の思い(民衆は神々の宝)を自分のものとして受け止め感謝すること。
・ウシハク(主人佩ク)
上に立つ主人がありとあらゆるものを私物化し、人が人を支配すること。
古事には、シラスもウシハクもどちらも必要であると書かれており、我々日本人の先祖は“シラス”の考えを大切にしていた。
「私欲を捨て公のために尽くしていく。同じ志を持った人たちが、お互いの得意なこと役割を活かして国を作り頑張って生きていくこと。」
これこそが古事記の大きなテーマであり、いまを生きる我々日本人が学ぶべき、取り戻すべき重要なことである。

《セミナー・懇親会風景》






《参加者みなさまのご感想》

・支配と共創、共創経営を意識している弊社としましては、日本人の根元である、共に生きる、共に創る心を持ち実行していく自信と勇気をいただきました。

・基本的に学んできた歴史観がまるで何の為であったかと考えさせられました。よって教育、教養とは何かとも同様に考えさせられました。今後に活かして行きたいです。

・このような歴史、文化は私たち日本の宝です。大切にしていきたいと共感致しました。

・神話のお話、とても面白かったです。全然、今まで古事記などにも興味をもっていなかったことに反省し、これからもう少し学ぼうと思える良い機会でした。

・こんな形で“勉強”というものが出来れば楽しく学んで、良いものがその人の心に残るのにな・・・と思った。今からでも遅くないので、自分は自分のペースで何かを感じとれたらと、この考え方を子どもたちやスタッフに私なりに紐解いて伝えていけたらと思います。

・日本人として、本来はもっと積極的に触れるべきではあるが、そのチャンスがなかった古記事に触れる時間ができ、とても良かったです。難解な古事記の一部でしたがわかりやすく、日本人としてとても大切な時間を過ごせたと思っています。

※たくさんの中のほんの一部になりますが、いただいた感想を掲載させていただきました。本当にありがとうございました。

《古賀Facebookより》

【第17回御礼】 昨日の17回AT-1は『我が国日本をもっと知ろう!』シリーズの第二弾。
講師にはあの「ねずさんのひとりごと」の著者、ねずさんこと小名木善行先生にお越しいただきました。
「古事記に学ぶ経営学」と題して、日本の大切な神話である古事記のポイントを紐解きながら、その本来の意味、そして経営やリーダーシップとの繋がりを深く学びました。

大国主神話に出てくる3つの部屋の話。
蛇の部屋 ⇒ 手も足も出ない = "苦難"
ムカデの部屋 ⇒ たくさんの足 = "葛藤"
蜂の部屋 ⇒ 心と身体の痛み = "辛酸"
それぞれの部屋は上記を象徴しており、オオナムチ(大国主)が愛するヤガミヒメから受け取った"ヒレ"を振って動物を撃退する様は、愛の力、支えあう力を表しているのだそうです。
そして「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)」のお話は、八つの首を持った大蛇を退治した話ではなく、「八岐の愚地」を平定した話。
たくさん(八岐)の川が流れ込み、水害に悩まされ続けていた水はけの悪い土地(愚地)に、スサノオが村人と力を合わせて見事に治水対策を施し、人々が安心して生活して行ける村を作ったというお話とのこと。
なるほど、とっても勉強になりました。
古事記を通して根底に流れているテーマが「私心を捨て、公のために尽くすリーダー論」であることを教わりました。
どんなにこちらに正義があったとしても、一人(のエゴ)で戦ってはいけない。
仲間を見つけ、仲間のために共に戦えば、みんなが応援してくれる。
まさに漫画「ワンピース」の世界観ですね(≧∇≦)
日本人はどこまで行っても"和"や"団結"を大切にする民族であり、それこそが日本人の「強み」であり「誇り」であるということを再認識させていだきました。
この"公"と"私"という考え方が、古事記に出てくる"シラス"と"ウシハク"に繋がっていることも学びました。
シラス(知らす)統治は、国民をはじめとする全てを神様(天皇)の"おおみたから"と考えて敬う一方、ウシハク(主佩く)統治は、配下の全てを自分の"所有物"と見なしてやりたい放題。
大航海時代〜大東亜戦争終結までの欧米列強や、お隣の特亜の国々の考え方はまさにウシハクであり、我が国日本は世界で唯一とも言えるシラス統治の国(でした)。
「シラス国日本」を取り戻していきたいと強く感じました。
余談ですが、ハンドルネームである「ねずさん」の由来は、十二支の子(ね)から来ていたということを初めて知りました、、、(笑)

8/16というお盆真っ只中のお忙しい時期、しかも台風も重なるというなかなか粋な(笑)タイミングでしたが、貴重なお話をしてくださったねず先生ご夫妻、そしてご参加いただきました皆様、本当に本当にありがとうございました!